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更新世と洪積世のちがい・そして完新世へ

 どうもこんばんはライネです。

 昨日の説明に登場した打製石器が誕生した時代、
 つまり旧石器時代は、地球の歴史区分である「地質年代」でいうと、
 大体「更新世(こうしんせい)」という時代にかぶります。

 ちなみに、昔は更新世のことを「洪積世(こうせきせい)」とも呼んでいたそうです。
 これが地形の時にやった「洪積台地」の由来にもなっているわけです。

 名前が変わったのにはわけがありまして、
 「洪積」という言葉は、ノアの洪水によって作られた地層というような意味があるそうです。

 ノアの洪水というのは、キリスト教の神話に登場する事件で、
 ざっくり言えば、人間が悪さばかりしているので、怒った神様が大洪水によって滅ぼそうとしたそうです。
 けれども、神様を信じる良い人だったノアさんに、これからそういうことをするけれど、
 自分の家族と、すべての動物のつがいを乗せる船を作って生き延びなさいと伝えたそうです。
 これを「ノアの方舟」と言います。

 つまり、科学用語の中に、伝説上の出来事に由来する言葉を入れるのはどういうことかという話になって、
 名前を更新世という言葉に変えたそうです。
 なお、洪積台地に関しても、最近ではただの「台地」と呼ぶようになっているそうです。


 これは私の感覚ですが、別に伝説上の出来事に由来する言葉があっても悪いことはないと思います。
 ただ、今回のケースに限って言えば、伝説上の出来事がさもあったかのような誤解を与えるような
 用語になっていることが一番の原因なのではないでしょうか?


 さて、更新世は今から1万年ほど前に終わり、「完新世(かんしんせい)」となります。
 ちなみに更新世は今よりも寒く、氷河が発達した時代(氷期)だったそうです。
 そして完新世というのは現代を含む時代なのですが、
 お分かりのように、これは氷河はあるものの、比較的暖かい時代(間氷期)です。

 つまり、確かに大陸上にあった氷河が溶けて、海水面が上昇したことは事実というわけです。
 なので、ノアの方舟伝説は伝説上の物語ですが、似たようなことは起こっていたようです。


 そして、人類史からみると、完新世になる頃には新石器時代と呼ばれる時代となります。
 旧石器時代との違いは、石同士をぶつけて作った打製石器から、
 石同士をこすり合わせて、滑らかな表面をした石器、つまり「磨製石器(ませいせっき)」を
 生み出した時代ということになるわけです。

 言い換えれば、より技術の高い工業が行われるようになったのがこの時代です。
 また、気候が温暖になったため、一カ所に住みついて、自分たちで食べ物をつくる、
 つまり農耕が始まったのもこの頃からだそうです。
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